2010年
2010年9月 母子草編集後記(ある日の子ども達の会話)
2010年9月
ある日の子ども達の会話
年長児のA君がバイクに乗っていた。年少児のB君がそのバイクに乗ろうとしているところを年長児のC君がその様子を見ていた。
C君「ねーA君、年少児のB君がバイクに乗りたいみたいだからかしてあげれば」
A君「貸してほしいのなら、貸して欲しいといえばいいじゃない」
C君「でも年少さんだからA君にいえないんだよ」
A君「でも七日市幼稚園の教育目標の一つは『強く』だよ。自分でいえなければ『強く』なれないじゃん」
C君「そしたらもう一つの教育目標に『正しい』があるでしょ。A君がお兄さんなんだから、小さい子に気をつかって優しく貸してあげるのが『正しい』ことだと思うよ」
A君「貸してあげてもいいけど、B君が自分で言えるようになるせっかっくのチャンスだからB君が言えるまでまったほうがよくないかい?」
C君「『強く』という中にはやさしいという意味も入ってるんだよ。やさしさがなければ『強い』といえないと思うな。だから、A君から声をかけてあげなよ」
B君「A君 バイク貸してね。そもそもそのバイクは君のバイクではないんだよ。みんなで使うものなんだ。わかっている?わかっていたらそんなに長時間バイクを使い続けることは正しいことなのかな?」
先生「・・・」
マイケル・サンデル教授の「これからの『正義』の話をしよう」を参考に幼稚園での例え話にしてみた。
あくまでも作り話です。【園長】
先日、来日して東京大学で講義をしたようですね。
「これからの『正義』の話をしよう」についてのブログ http://nanokaichi.kazelog.jp/nanoch/2010/07/post-de81.html